【キャリア】米国公認会計士(USCPA)取得によるメリット・デメリットについて

お疲れ様です、じぇいぴーです。(^^♪

本日は今人気沸騰中のUSCPAについて、自分自身の独断と偏見で(笑)メリット・デメリットをご紹介したいなと思います。

そもそも、USCPAとはなんぞや??という方はこちらをご覧ください➾グローバルなキャリア形成が可能?!米国公認会計士(USCPA)とは

USCPAのメリット・デメリットについて

メリット

ではさっそくメリットから見ていきましょう。USCPAを取得することのメリットは個人的には沢山あるのではないかと感じています。

転職の選択肢が広がる

これは言わずもがなですが、USCPAを取得することで選択肢の幅が広がります。

Big4監査法人への転職

まず、Big4監査法人については、USCPAに合格することで内定を得るチャンスは大いにあります。特に、監査部門は、景気の波に左右されずに安定的に受注できるので、門戸も通年基本的には空いています。

監査法人の財務会計アドバイザリー部門は、景気の波に左右される部分が多少ありますが、USCPA取得者であれば、経理経験者、未経験者問わず内定を得るチャンスがあります。

経理経験者であれば、スタッフ2、経理未経験者であれば、1番下のスタッフ1で採用される傾向にあります。

詳細については、こちらの記事をご覧ください。タイトルは昇進となっていますが、中途入社時の話も書いています➾飛び級もあり?!USCPAのBig4監査法人(財務会計アドバイザリー部門)での昇進について

監査法人への転職を考えられている方は、監査部門にせよ、財務会計アドバイザリーにせよ、一番下か、それより1つだけ上の階級での採用になってしまう(監査部門だとUSCPAは1番下から)ので、早く合格して早く監査法人に入ることが、キャリア形成において大事かなと思います。

  • 対クライアントサービスがしたい。
  • ある程度の高給を狙っていきたい。(800万円~1,000万円)
  • メリハリをつけて働きたい。
  • 財務会計の広汎な知識を身に着けたい。
  • 直ぐではなくても海外で働くチャンスが欲しい

という方にはオススメかと思います。

なお、英語を使う業務について、プロジェクトとしては幾つかある(M&A関連、PMIと呼ばれる業務に多い)のですが、そればかりではなく、むしろ日本語を用いてサービス提供する割合の方が圧倒的に多いかと思いますので、その点は頭に入れておいた方が良いかと思います。

ただし、Big4は世界150か国近くの拠点と連携し合っているため、その拠点に行くことは可能です。

そうなりますと、英語を使った業務経験を増やすことができますので、その点は補足させて頂きます。(シニアスタッフ以降でチャンスが来ます。スタッフの頃は難しいと思います)

Big4税理士法人への転職

監査法人と同じグループのBig4税理士法人についても、USCPAを取得することで門戸が広がります。移転価格税制の部門で採用されることが多いです。

この部署では、英語を使う機会にも恵まれますので、

  • 対クライアントサービスがしたい。
  • 英語を使いたい。
  • 税務分野の中で専門分野を確立したい。
  • 激務でも大丈夫

という方にはオススメかと思います。一方、税理士法人の移転価格税制の部門は、かなり専門領域になりますので、そこから別のキャリアに繋げにくい可能性がある点(汎用性が低い点)はデメリットかもしれません。

あと、税理士法人の移転価格はかなり激務という話を聞きました。USCPA全科目合格前に内定をもらい、働き始めた友人がおりますが、激務過ぎて科目合格がExpireしてしまったようです。(その友人以外にも、同法人内に結構いたようです)

ですので、Big4の税理士法人の移転価格税制部門を目指す場合は、全科目合格後に行かれることをオススメします。

外資系の経理部門への転職

外資系の経理部門への転職もUSCPAを取得することで門戸が開けます。

  • 対クライアントサービス(コンサル、アドバイザリー)は興味がない。
  • 英語を使う仕事をしたい。
  • 残業が少ないホワイトな環境が理想。
  • ある程度の年収を目指したい。

という方にはオススメだと思いますので、ぜひ外資系の経理部門に興味がある方はぜひUSCPAを目指してみてください。

外資系・国内コンサルティングファームへの転職

一応、コンサルティングファームを受験する上でも、少しは有利になる(面接に進みやすくなる等)かと思います。

しかし、コンサルティングファームは、それ以外の要素(論理的思考力、学歴、年齢etc)の方が大事ですので、取得による大きなメリットは享受できないかもしれません。

USCPAを勉強するよりも「ケーススタディ」を勉強して論理的思考を鍛えた方が圧倒的に内定に近づきます。

この辺につきましても、こちらの記事で簡単に触れていますのでご参照ください➾【USCPA】合格者の勉強スケジュールと勉強方法のコツについて

ですので、コンサル転職希望の方は、

  • 転職エージェント経由で受験してみる
  • ケーススタディを勉強する
  • USCPAなしでも転職できそうであれば、そのまま転職する

ことをオススメします。

海外の日系現地法人への転職

海外で働きたい場合には、大きく2パターンあります。

  1. 今の会社の駐在員を目指す
  2. 日系の現地法人への転職を目指す。

前者は、社内でのキャリアチェンジの話ですので、後述します。(ここでは割愛します)

後者につきましては、日本の海外現地法人への直接採用(ローカル採用)を狙って、海外で働くキャリアを形成することができます。

メリットとしては、異文化体験、語学力や異文化適応力の向上ですかね。

ただし、ローカル採用で働く際には以下3点を注意した方がよさそうです。(転職エージェントから聞きました)

  • 給与

現地採用のため、現地通貨ベースで、多くても年収300万~400万円程度となります。

最初は給与面を気にしていなくても、本社から現地出向中の駐在員と、自身の仕事量に大きな差は無くても、給料や福利厚生の待遇に大きな差があり愕然とするケースも多いようです。

しかし、ずっと給与が同じとは限らないようです。

例えば、ベトナムで現地スタッフとして採用されても、その後タイに拠点が設立されマネージャーに抜擢されるなど、昇進&昇給スピードは速くなるケースも多々あるようです。

ですので、低い年収のままになるかもしれないリスクを受け入れられるチャレンジングな方には良いかもしれません。

  • スキル

海外で現地スタッフとして働いていても会計領域の専門性よりも、「滞在国の商習慣」等の知識がつくといった形とのことです。

現地での会計領域は、現地の制度会計等に詳しいローカルスタッフが担うので、日本人の仕事は現地進出する日系企業の全般的なサポートになるようです。

  • 評価

「滞在国の商習慣」等の知識が評価されて、日本帰国後に求人が豊富にあることはまずないようです。

仕事が最終的に全く見つからない方はいないようですが、やはり職探しで難航するケースが多々あるようです。

海外にいて「滞在国の商習慣」等の知識が豊富な方と、日本にて監査法人で会計領域の専門性を取得した方を比較すると、圧倒的に後者が評価されるとのことです。

ですので、【現地採用は日本帰国後のキャリアアップを考える方にはオススメできず、滞在国で独立開業する勢いのある方しかオススメできない】ようです。

この辺につきましては、こちらの記事に書いてありますので、是非ご覧ください➾【転職】USCPA向けの海外求人の有無についてお話します

海外の企業への転職

周りではあまり見かけないのですが、海外の企業に直接採用されて、そのまま現地で働ける可能性はあります。

一応USCPAは、各国との相互承認制度があり、ある一定の条件をクリアすると、現地の会計士資格がなくても、会計士として働くことができます。

現在は、オーストラリア、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、メキシコ、香港と相互承認がされているため、これらの国で働けるチャンスはあります。

ただし、世界各国のUSCPAとの闘いになりますので、会計知識や、高度な語学力が要求されることが予想されます。

社内でのキャリアチェンジを狙える

転職せずとも、今の会社内でキャリアチェンジを狙うことも可能です。

財務経理部門への異動も通りやすくなる可能性があります。また、先ほどお伝えした社内の駐在員の候補にもなれるかもしれません。

年収アップを狙える

先ほどの話の続きになりますが、監査法人の例でいきますと、

  • 入所後、1年半~4年程度で、年収800万円以上は狙える。(シニアスタッフ)
  • USCPAとJCPAで違いはなく同水準である。

ということを鑑みても、1,500時間で取得できるUSCPAはコスパが良いし、取得するメリットとしては大きいかと思います。(日本の会計士の場合は3,000時間~4,000時間かかります)

外資系の経理部門でも大幅アップは見込めないかもしれませんが、日系企業にいるよりはチャンスがあるかと思います。

また、社内にいた場合でも、駐在員となれば駐在手当がもらえますので、年収アップを図ることができます。

一定レベルの財務会計知識が見につく

もちろんJCPAと比べれば簡単な試験ではありますが、それでもある程度むずかしい試験ではあります。

この試験を突破することで、経理業務や、監査法人に転職したとして、「業務内容を理解し、業務を通じて周りの人にキャッチアップができるだけの十分な基礎力」を見につけることができます。

監査法人の財務会計アドバイザリー業務においては、JCPAの重箱の隅をつつくような高難易度の論点ばかりではありません。

USCPAを持っていれば、仕事に関連する本を読んで理解したり、先輩から教えてもらったりして、仕事でバリューを発揮していくための基礎レベルは充分に獲得できると思っております。

名刺に記載できる

ライセンス登録後に名刺にかけるので、お客様に対してもある一定の評価を頂けます。

まあ、あくまで名刺は名刺ですので、それにすがるだけで、仕事で結果を出さないとあまり意味がないのですが。(笑)

デメリット

次にデメリットについて述べていきたいと思います。

モテない

別に資格があってもモテません。

以上。(笑)

20代~30代の若い内の貴重な時間がなくなる

まあ、時間は有限かつ貴重なものですので、ある種デメリットにはなるかと思います。その莫大な時間があれば、他の自分にとって有意義な活動(旅行、デート、MBA、起業、プログラミング、読書etc)に費やすことができます。

ですが、未来のキャリアへの投資と捉えれば、取得により時間を失うデメリット以上に、さきほど述べましたメリットを享受できるので、大丈夫かと思います。

ただし、自分のキャリアが不明確で、【なんとなくみんなが取っているから目指す】というような方は、仮に合格しても満足のいくキャリア形成ができませんので、時間を失うデメリットだけが残ってしまいます。

ですので、予備校に応募する前、また勉強していて違和感を感じた時には、『自分の実現したいキャリアってなんだっけ??』ということを自問自答し続けることが大切です。

仮にコンサルティングファームを目指す場合は、さきほども述べましたが、ケーススタディを勉強し、若い内に転職する方が有利ですので、USCPAは必要なくなります。

USCPAはあくまで手段にすぎません。(財務会計知識を得るという、それ自体が目的としてあるかもしれませんが、それであれば簿記でもよいはずです)

ですので、【自分にとって、USCPAはなにを意味するのか】についてはじっくり考えてほしいなと思います。

さいごに

いかがでしたでしょうか。

実際にUSCPA取得者として、また転職経験者としての立場で好き勝手に書いてみました。

ご覧いただきました通り、メリットが多い資格であるとは思います。ですが、当然自分のキャリア形成に特に必要のない方もいらっしゃるかとは思います。

そのような方については、じっくり悩んで、自分にとってUSCPAは何を意味するのか?を考えてみてほしいなと思います。

それでもUSCPAを取ることを志された方につきましては全力で応援しますので、合格まで突き進んで頂ければなと思います

予備校は最大手のアビタスがオススメです。理由は自分みたいな人間でも合格できたからです(笑)➾USCPAを目指すならアビタス。

その他、USCPAの方の参考になりそうな記事を色々書いておりますので、こちらも併せてご覧いただければと思います。

【USCPA】合格者の勉強スケジュールと勉強方法のコツについて

【キャリア】米国公認会計士(USCPA)合格までの軌跡!勉強1,700時間。諦めなければ必ず合格できる!!

米国公認会計士(USCPA)合格に要する時間とは。

【USCPA転職】Big4監査法人「財務会計アドバイザリー」の仕事内容とは??

USCPAの転職はどこのエージェントがオススメなのか。

【少し気になる!】監査法人の働き方(フリーアドレス、リモートワーク制度)について

以上です。ご参考までに。(^^♪

 

 

 

 

 

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ABOUT US

別称コミカルおじさん。人を笑わせたり楽しませることが好き。M-1グランプリ2018/2019出場経験あり。世界55か国訪問。学生時代はヘルシンキ大学交換留学や、トルコで海外教育インターンシップに従事。某日系メーカーに勤務しながら、米国公認会計士(USCPA)を取得。2020年3月より一般社団法人(教育事業)の副代表理事としても活動中。