有限責任監査法人トーマツのオファー面談はどんな感じなのか。

お疲れ様です、じぇいぴーです。(^^♪

先日有限責任監査法人トーマツのオファー面談を受けてきましたのでご報告いたします。

内定時のオファーの条件はこちらを御覧ください。(参照:有限責任監査法人トーマツのオファー条件とは。

有限責任監査法人トーマツのオファー面談

オファー面談とは

監査法人では内定後、基本的にはオファー面談の場が設けられます。

そもそもオファー面談とは何ぞやという方も多いかもしれませんが、オファー面談とは内定後に社員の方とざっくばらんな雰囲気の中でお話をして監査法人についての理解を深める場となります。

内定するまでの面接中には中々聞けなかったことを気軽に聞いて、自身の不明な点や不安な点などを解消する場となります。

今後内定を受諾するか否かを決める判断材料を集める場といえば分かりやすいかもしれません。

※この場は面接ではありませんので、あまりに変なことをしでかさない限り内定が取り消されることはありません。

面談の応対者

有限責任監査法人トーマツのリスクアドバイザリー事業本部に中途入社して2年目のシニアスタッフの方にご対応頂きました。

元々事業会社で経理業務(子会社管理、連結決算)を行っており、かつUSCPA取得者の方でした。

なお、シニアスタッフに加えて、パートナーの方と人事の方も同席されていました。そのような体制でしたので、シニアスタッフの方が私の質問に本音でお答え頂いていたのか少し微妙な気がします。(笑)

所要時間

通常の面接と同様に1時間となります。

面談内容について

基本的には、向こうから面接されるのではなく、色々とこちらから質問をしてお答えいただく面談の場となります。

私は以下の質問をしました。

・日々の業務内容は。

⇒新収益基準の対応に関するプロジェクトを2つ行い、並行してクライアント先に赴き実際に経理業務を行いながら、経理業務高度化支援等を行っている。

・仕事自体は面白いと感じるのか。

⇒前職は社内の経理業務で他社と関わる機会は少なかったが、今は対クライアントの仕事であり、自分の知識や経験で感謝されたり喜んでもらえたりすることが楽しいと感じる。

・自身が入社した場合最初どのような業務を行うか。

⇒制度会計や経理業務の経験が乏しい場合、新収益基準の対応に関するプロジェクトと、監査業務を通じて基礎を習得することになると思う。仕事全体の30%位は監査業務に従事することが想定される。

・将来的なキャリアステップをどう考えているのか。

⇒事業会社の経理業務のバックグラウンドがあるので、経理業務高度化支援を深めていきたい。パートナーまで上り詰めたいといった社員は少なく、事業会社の財務部門や、ベンチャーのCFOに転職するケースが見受けられる。

・まったりよりは、テキパキ仕事をする雰囲気か。

⇒2018年度から裁量労働制となっており、長時間いればいる分だけ自分が損するようになる。よってテキパキ仕事を行う雰囲気である。

・コンサルティングファームではなく監査法人アドバイザリーの魅力は。

⇒Big4系のコンサルティングファームでは財務管理業務のコンサル等を行っているが、主にITやシステム導入関連等の下流工程のプロジェクトが多く、財務会計領域のプロにはなれない。監査法人アドバイザリー部門は、財務会計領域の専門性を深めてプロになれる点が魅力。

コンサルティングファームはスピード重視だが、アドバイザリーは腰を据えてメンバー間で議論を重ねながらじっくり提案の検討ができる点が魅力的だと感じる。

・トーマツの良さやメリットは。

⇒アドバイザリー部門で人員が1700名ほどおり、他法人が200名程度であることを鑑みるとBig4の中では1番規模が大きい。また売上規模も1番である。なお、他法人は監査部門の収益規模が大きいため監査部門の意見が強いが、トーマツはアドバイザリー部門の発言力も同等に強い。

・中途入社した場合の育成環境はあるのか。

⇒スタッフの期間は、中途入社であっても上の人が丁寧に仕事を教えてくれて引っ張ってくれる。しかし、シニアスタッフになった途端に自分の頭で考えて解決する場面も増えるため、早くシニアスタッフに昇進すると働き方に少し戸惑う部分もある。

・オフィスに用がない場合は、在宅勤務等は可能なのか。

⇒在宅勤務は2日前迄の申請で可能である。ただし手続きの煩雑性から未だ浸透していない。『オフィスに取り合えず来る』といった雰囲気は少しある。

・昇進は実力主義?シニアは何年目?

⇒アドバイザリー業務は監査業務と違って実力次第で飛び級可能である。前職での職歴と監査法人内での実績次第では最短1年間でシニアスタッフになり得る。なお、会計領域未経験でも2年間程度でシニアスタッフへの昇進は可能だと思う。しかし、マネージャーに昇進する為には、3年~4年間程度シニアスタッフで経験を積む必要がある。

・月の残業時間はどれくらいか。

⇒繁忙期で60時間ほどだが、閑散期だと30時間程度になる。

・裁量労働制についてはどう考えているのか。

⇒現在、みなし残業33時間であり、それ以上に残業しているため給料は少ない。その反面、業務実績によるボーナスの反映額が大きくなった為、トータルで見た場合にあまり変わらないかもしれない。

なお、頑張って早く仕事を終わらせても、すぐ違う仕事をプロジェクトマネージャーから振られるので残業時間が減る方向にはならないのが現実である。自身のプライベートを含めたスケジュール管理を徹底し、プロジェクトマネージャーと密なコミュニケーションを図り、自分で仕事をコントロールしていく必要がある。

・成長スピードは速いと感じるのか。

⇒手を挙げれば様々な業務にアサインされるので成長を実感できる。またコンサルタントとしてのソフト面での研修制度(PPT等)も充実しており、その点でも成長を実感することができる。

・海外長期駐在は最短何年目くらいから?

⇒タレントセレクトと呼ばれる制度はシニアスタッフから応募可能で、現地拠点に1年~2年程度駐在する。応募全体に対して2割程度の人が行ける印象。但し、応募全体の母数の中には英語力がそもそも足りない人(例えばTOEIC800点以下)も含まれているため、「駐在できるレベルの人材」という括りで見ると、もう少し割合は高くなる。

駐在拠点としては欧米は難しく、東南アジアや中国、インド辺りが中心となる。

なお、駐在以外では3か月から半年程度研修で海外に行く仕組みを整えようとしており、そちらはスタッフからでも応募可能である。

・仕事ができて尊敬できる、目標としたいと思える社員や上司は多いのか。

⇒優秀な人や自身のロールモデルにしたいと思えるような人が多い。

面談の感想

パートナーや人事同席のため、シニアスタッフの方が本音ベースでお答え頂けたのかは少し懐疑的でした。

トーマツは幅広いプロジェクトを並行することは少なく、通常2つ多くて3つ程度であることが分かりました。トーマツはアドバイザリー業務の人員規模が大きい為、各事業ユニットが細かく分かれており、各社員が担当する業務範囲がある程度狭いような印象です。

例えばトーマツのリスクアドバイザリー事業本部の中には、Accounting&Financeと呼ばれる財務会計に関するアドバイザリー部門と、Governance Risk Complianceと呼ばれる内部統制や事業リスクのアドバイザリー部門、ITアドバイザリー部門に分かれており、それらの部門間の仕事をクロスアサインする感じではないようです。

一方EY新日本の方が人員が少ない為に、それぞれの事業領域に関するプロジェクトを幅広く兼務できる印象でした。

あと、トーマツは裁量労働制をスタッフレベルから導入している点が気になります。裁量労働制は自身で仕事をコントロールできる点が魅力的な制度ですが、トーマツの場合、スタッフの段階ではプロジェクトマネージャーから降られる仕事をこなすことが多く、自分で業務のコントロールをすることなどは当然難しく、残業時間だけが多くなってしまうような印象です。

まあ、どの法人も一長一短ありますので今後も引き続き様々な角度からEY新日本とトーマツを比較したいと思います。

以上です。ご参考までに。(^^♪

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ABOUT US

別称コミカルおじさん。人を笑わせたり楽しませることが好き。M-1グランプリ2018/2019出場経験あり。世界55か国訪問。学生時代はヘルシンキ大学交換留学や、トルコで海外教育インターンシップに従事。某日系メーカーに勤務しながら、米国公認会計士(USCPA)を取得。2020年3月より一般社団法人(教育事業)の副代表理事としても活動中。